加工室タイプによる分類

最終更新: 8 Apr 2024  |  1714 ビューアー  | 

加工室タイプによる分類

加工室タイプによる分類


 ブラスト装置の細かい分類として、加工室タイプによる分類があります。

加工室タイプの大きな分類としては、ワーク流動によってバッチ型/連続型の2種類に分けられます。

バッチ型は閉鎖された加工室内のワークを一定数単位量で入れ替えして加工します。

一方で連続型は加工室が開放しており、ワークを流動させながら連続的にライン加工ができます。

設備の大きさとしては、バッチ型は比較的小型/低コストで、連続型は大型/コスト大となる傾向にあります。

したがって、少量生産にはバッチ型、大量生産には連続型が選択されます。

 

バッチ型(例:ドラムタイプ)

 

連続型 (例:コンベアタイプ)

 

 

加工室タイプ毎の特徴

加工室タイプは、ワークの保持方法によってさらに細かく分類されます。

ワークの保持方法が様々で、回転する槽に入れたり,吊るしたりするなど、様々なタイプがあり、ワークの大きさ、形状、生産量などのニーズに応じて、最適な加工室タイプが選択されます。

以下より、主要な加工室タイプの6方式とその特徴について解説します。

 

テーブルタイプ

分類:バッチ型

加工室内に回転式のテーブルを備え、ワークを回転させながら加工が可能です。ワークを同時に複数加工する際には、ワーク同士が接触しないため、デリケートな製品の加工が可能です。一方でワークの裏返しなどは手動で行う必要があり、加工数も少ないため、少量生産や大物加工に適しています。

 

 


 

ドラムタイプ

分類:バッチ型

加工室内に回転可能なドラム(籠、槽)を備え、そこにワークを投入し、回転攪拌しながら加工する方式です。比較的大量のワークを同時加工できます。一方でワーク同士が接触するため、デリケートな製品には不向きです。主に小物製品に対して採用されます。

 

 


 

エプロンゴムタイプ

分類:バッチ型

加工室内にゴムシートのコンベアを備え、ワークを転がしながら加工する方式です。ドラムタイプよりも大物製品に対して採用されます。


 

 

モノレールタイプ

分類:バッチ型

ワークを吊り下げ、モノレールによって加工室に搬入し、加工する方式です。数トン単位の重量物、大物製品に対して採用されます。


 

ハンガータイプ  

分類:バッチ型

加工室内に枝状のハンガーを備え、そこにワークをひっかけて半固定させて加工する方式です。テーブルタイプと同様に、ワーク同士が非接触で、加工数が少ない、少量生産向きですが、ワークの裏返しなどの手間がかかりません。


 

コンベアタイプ

分類:連続型

コンベアを備え、ワークを流動させながら連続加工が可能な方式です。主に長物に採用され、コイル材、線材、棒材、鉄骨などに採用実績があります。

 上記以外の加工室として、台車タイプ、ロボットアームを備えたタイプ、手動タイプなどもあり、より細かい分類としても、例えば複数のテーブルを備えて作業効率化したマルチテーブルタイプなど、より細かいニーズに応えた加工室タイプも存在します。



以上をまとめると、ブラスト装置は投射方式が4方式、加工室タイプが2型/6タイプ+αによって分類ができ、幅広い加工ニーズに応えることができます。

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